今月の上旬から預かっていた名古屋店からのレクサスLS460も昨日の午後に音が出て、今日の午後に愛知県からお客さんが車を取りに来られて納車です。
よく映画の宣伝で『全米が泣いた!』とか言っていますが、今回のLSのドアには泣かされました。
今までの防振方法(それでも4種類のものを合成して使っている)ではどうしても特定の周波数にピークが出てしまい、その部分をイコライザーで下げると今度は必要な音の成分が削げてしまいます。
イコライザーは手作業で音を追い込んで、それでも追い込めない所をわずかに補正する、という使い方をしないと、防振がまずいものをイコライザーで補正しても測定上でフラットになっているだけで音楽的に面白くありません。
そこで実験用に持っていた、今までの物と減衰する周波数が違う材質をプラスしたらピークは治まりました。
よくお客さんから「他の店で防振しているから防振はしなくていいです。」と言われる事がありますが、「他の店と防振が違いますから。」と答えています。
うちの店では防振の写真をブログなどでは見せませんが、お客さんの作業したものは全て写真に撮っていて、保存しています。(宇部店・福岡店と3月以降の札幌店で)
ここ数年でドアの中の形状は変わってきていて、特に『横からの衝突に対しての剛性』を重視していて、ある特定の材料だけを貼って密閉度を上げるだけの防振では時代遅れになってきています。
適材適所という言葉があるように使う場所によって微妙に材質を変えたりして、時には密閉度よりも他の部分を優先する事もあります。
札幌店にあるミラカスタムなんて今までの常識とは全く違うやり方で防振していて、『あまりドアが重たくなっていないのに不要な振動が減衰している』という感じです。
今回のレクサスLSのドアは今までに無い独特の音の感じでしたが、今まで作業した車で一番近かったのは、1年ちょっと前までデモカーであったベンツCL500の鳴りと似ていました。
昨日今までにやっていなかった専用チューンを行いましたが、もっとこの方法を早く知っていたらCL500の音ももっと完璧だったのに、と思いました。(でもその当時はその材質は無かったので・・)
そんなノウハウの蓄積ですから同業者が簡単に見る事が出来るブログで写真を出すという事が出来ません。
だって真似するのは簡単ですが、最初にそこまでたどり着くのは大変でしたから。
そんな大変な思いをして完成したレクサスLSは名古屋店のお客さんと名古屋店の園田君が交代で運転しながら帰るそうです。
PS 写真は先ほど車を取りに来られた愛知県のお客さん(左)と名古屋店の園田君(右)です。